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観測グッズの長所・短所を簡単にご説明しておきます

金環食は皆既食とは異なり、最大食時でも裸眼で観測することはできません。リング状に欠けた太陽を見るには何かしらの観測道具が必要です。太陽の光は非常に強力で、誤った方法・不適切な道具を使って観測すると目に不可逆的な傷害を負う危険性があります。

以下、代表的な観測方法それぞれの長所、短所、機材の選び方などについて、一通り簡単にご説明しておきます。準備はどうぞお早めに。

なお、それぞれの観測方法や個々の商品について、当サイトではその安全性までお約束するものではありません。ご利用はあくまで自己責任でお願いいたします。

  1. 日食グラス(日食メガネ)
  2. ピンホール投影法
  3. 望遠鏡を使った観測方法

※当サイト管理人のブログ記事「日食グラスを実際に何種類か比較してみたのでレビューしておきます」もよろしければ是非ご参考下さい。

1.日食グラス(日食メガネ)

太陽光を一万数千~数万分の一のレベルにまで減光し、安全に見られるようにするフィルターです。初心者でも扱いやすく、見やすく、何より太陽の実像を見ている満足感があります。日食に限らず、通常時の太陽観測でも巨大な黒点なら見える場合があり、2012年6月6日の金星の太陽面通過も観測できます。

ただし、フィルターを通しているとはいえ直接太陽を見る以上、可視光だけでなく紫外線や赤外線も、十分安全なレベルまで減光できるフィルターを選ぶ必要があります。

国内の天文団体などからハッキリ名指しで推奨されたことのある製品は、ビクセンの日食グラスくらいしかありません。これは1500円前後とやや値の張る商品ですが、小さな子供の利用を考えればベストな選択と言えるでしょう。高いだけあって像もシャープ、色調もナチュラルで、とても良く見えます。また、ケンコーをはじめ、日本の光学機器メーカーの日食グラスなら、同等の安全性&安定性が確保されているものと思われます。

より安価なものとしては、JISや海外の規格で「遮光保護具」としての規格にパスした商品が、一枚500円前後で既に数多く出回っています。例えば当サイト管理人はこちらの業者さんの「太陽日食」メガネという商品を家族分購入しています。

いちおう、国内の会社が「太陽観測用」「日食用」として製造・輸入販売している製品は全てPL法の対象になりますが、さすがに何の規格もパスしていないものには手を出さない方が賢明です。

また、通販で買うときには、粗悪品や偽物にも注意してください。大手の日食グラスと同じ形状をしながら、黒いプラスチック板がはまっただけの“殆ど何も見えない偽物”を買ってしまったという報告も寄せられています。くれぐれも安さだけに気を取られず、他のユーザーの評価が高い製品・ショップを選びましょう。ちゃんと見えるかどうか、当日前にチェックしておくことも重要です。

なお、日食グラスの自作や代替品の利用は止めておきましょう。2009年の皆既日食では、個人のホームページを中心に様々な自作法・代替法が紹介されましたが、安全性まで考えて作ると、結局は材料費だけで日食グラスを買うより高く付くのが実際の所です。その上、万一の事故のとき、だれも補償してくれません。

2.ピンホール投影法

薄い板に針で穴を開け、ピンホールカメラの要領で太陽像を投影して観察する方法です。紙と針があればすぐに出来る手軽さと、目を痛める危険性が少ないのが魅力ですが、ピンホールで映し出される太陽の直径は投影面への距離10cmあたり1mm。開けた穴より細かいものを映し出すこともできず、いかんせん、非常に小さく、ぼやけた像にしか見えないのが難点です。

そこで少しでも大きく、シャープな像を見る方法として、段ボール箱を暗箱&スクリーンとして使う「ピンホールボックス」という観測方法があります。長さ30cm程度の箱を使えば直径約3mm、1mほどの大きな箱なら9mm~10mmと、十分見応えのある大きさの太陽像を結びます。しっかり作れば金星の太陽面通過も観測できるでしょう。様々な天文団体がこの観測法を推奨しています。

日食ピンホールボックス作成例

ピンホールボックスの作り方

1.大きめの段ボール箱を用意して片側を少しくりぬく。はさみを刺してぐりぐり回せばOK。

2.くり抜いた穴にアルミホイルや不透明なテープを貼って目隠しをして、そこに針や画鋲で穴を開ける。

3.明るく見えるように、光が投影される部分に白い紙を貼って、ひとまず完成!

4.あとは像のぼやけ具合と明るさのバランスを見ながら、穴の大きさを少しずつ調整。穴が大きくなりすぎたら「2」からやり直します。

大人なら慣れれば3分もかからずに作れるようになります。大人が付いていれば小学校低学年くらいの子供でも簡単に作れるでしょう。

3.望遠鏡を使った観測方法

日食を肉眼より大きく見たい場合には望遠鏡を使って観測する必要があります。当サイトで説明するには少々専門的なので、ざっと概要だけまとめておきます。

天体望遠鏡+太陽投影板による投影法

天体望遠鏡を使って白色の板に太陽像を投影する方法です。きちんとセッティングすればビギナー用の小口径の望遠鏡でも直径数センチ~十数センチもの大きさに太陽を投影することができ、小さな黒点までハッキリと観察できます。大勢で大きな太陽を同時に見たい場合、これに優る方法はありません。天文ファンにとってはポピュラーな観測方法ですので、観望会に行けばお目にかかれるかもしれません。

減光フィルター+望遠鏡・双眼鏡による観測

望遠鏡や双眼鏡に太陽観測専用のフィルターをかぶせて観察する方法です。一番見応えのある観測方法ですが、正しい知識で機材を使用しないと重大な事故を起こす危険性があります。天体観測初心者の方にはあまりオススメできません。

例外として、低倍率ではありますが、太陽観察用オペラグラスという安価な商品も登場しています。当サイト管理人が試用してみたところ、太陽をじっくり観察するにはやや眩しい感じもしましたが、30秒程度で休み休み使う分には十分使える製品だと思いました。→結局、買ってしまいました。黒点もよく見えます。

なお、ご家庭の双眼鏡や望遠鏡と日食グラスを組み合わせて使うのは、絶対に止めてください。日食グラスのフィルターは、そういった使用法を想定して作られていません。

望遠レンズ・望遠鏡+CCDカメラによるライブビュー

太陽観測専用のフィルターをかぶせた望遠レンズや望遠鏡にCCDカメラを取り付け、テレビモニターに映し出す方法です。家庭用のビデオカメラでも、フィルターの取り付けが可能で、10倍以上の高倍率ズームがあり、手動露出補正の範囲が広いものであれば、十分実用に耐える場合があります。

大勢で見ること、記録に残すこと、目の安全などを考えれば最高の観測方法ですが、実質的にテレビの生中継を見るのと大差なく、自分の目で見ている実感に乏しいのが難点です。また、自動追尾のことまで考えると、機材はかなり高額になります。大きなイベント会場向けの方法といえます。


安全の為の日食観測三箇条!

 

日食グラスの売り切れにご用心!

金環食や部分日食は、日食グラスなどの道具なしに直接見ることができません。しかし2009年の皆既日食の時でさえ、日食グラスはずいぶん前から品切れになりました。通販でも店頭でも今なら底値で販売されていますので、早めに購入しておきましょう。仮に日食当日が曇りでも、6月6日には金星の日面通過が観察できます。以下、当サイト管理人が実際に使ってみた製品をご紹介しておきます。

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ビクセンの日食グラス

お子様のご利用や安全性を考えるなら、各方面でお墨付きをもらっているビクセンの日食グラスが一番安心です。くっきりシャープに、ナチュラルな色調で見え、つくりも頑丈。天文ファンならずとも満足度は高いでしょう。実売価格1,500円前後。

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ケンコーの太陽観測サングラス

カメラ用品や光学機器で有名なケンコー・トキナーの製品。ビクセンのものより少し華奢なつくりですが、NASA推奨のフィルターを使用しているとのことで見え方も良好。実売価格1,000円弱と入手しやすいです。

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太陽日食メガネ

管理人はこちらの日食グラスを家族全員分買いました。JIS T-8141という遮光規格に準拠しているそうです。実売価格一枚500円前後~とリーズナブル。

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太陽観察専用オペラグラス

太陽観測用に作られたオペラグラスタイプの商品です。試用してみたところ、やや眩しい感じもするのでお子様には不向きかもしれませんが、倍率2~3倍と見応えのある太陽が楽しめるのは魅力です。→結局買ってしまいました。黒点もよく見えます。ドイツのDIN EN169:2003という遮光規格に準拠しているそうです。実売価格2,000円前後。

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